易経実践家 飯田吉宏公式ホームページ

易経が教える時と変化

易経は、時と変化について徹底的に研究された書物です。

 

人間が直面するあらゆる状況に適合した判断・行動の指針が記されています。

ちなみに、英語では「Book of Changes」(変化の書)と呼ばれています。

 

 

・易経において展開される「時」とは

 

易経における「時」と、

私たちが普段使う「時間」という言葉とは、その定義が異なります。

 

易経でいう「時」は、ある特定の環境や局面そのもののことです。

 

そこには、状況や場所、立場、地位、人間関係、人の心理状態などが含まれており、

その「時」における出処進退のルールや判断基準が書かれています。

 

ちょっと考えていただきたいのですが、

私たちは生まれてから今に至るまで、

様々な時(局面)を同時並行で過ごしてきていますよね。

 

たとえば、「仕事」という括りで言えば、学生時代に就職活動を始めた「時」、

新人として会社に入った「時」、転勤で新しい職場に赴任した「時」などなど。

 

他にも、残念ながらリストラの対象者になってしまった「時」や

起業を決意した「時」を経験した方もいるでしょう。

 

あるいは、「夫婦」という観点ならどうか。

 

結婚した「時」、子供が生まれた「時」、

奥さんとケンカして家に一人ぼっちになってしまった「時」…。

 

こうした人間生活で遭遇する数限りない「時」を、

易経は六十四個の「時の物語」にパターン化して私たちに提示しているのです。

 

これは、「経営」という視点でも同じロジックが使えることから、

易経は古来、一国の王様や政治家、経営者の間でも重宝されてきました。

 

 

・易経が教える変化の道理

 

誤解を恐れずに言えば、易経の思想・哲学とは、

 

“時と変化の道理に人間も従いなさい” 

 

ということです。

では、時と変化の道理とは何か?

 

易経は、この問いに対して、「自然に倣え」と答えています。

 

これは言い換えると、

「春夏秋冬」や「朝昼晩」といった自然の摂理や循環の考えを重んじろということです。

四季にたとえるなら、

春夏秋冬それぞれの季節に最適な行動(易経ではこの事を“時中”と呼ぶ)があります。


冬の凍った大地に種をまくと、芽は出ずに腐ります。

 

冬を越し、土壌の状態が整う春に種をまけば、

芽は顔を出してすくすくと成長していきます。

つまり、自然の法則に逆らった行動を起こすのは、

中途挫折の元だと警告しているわけです。

この発想は、私たち自身の意志決定にも応用することができます。

 

 

易経は、六十四個の物語を通して、

時と変化の道理をあらゆる喩え(たとえ)を用い教えています。

それは、動物の習性であったり、体の部位であったり、

古代中国の王様を引っ張ってきたりと、バラエティ豊か。

楽しい時、苦しい時、争いの時…。

 

その他ありとあらゆる「時」(局面)が示されており、

その「時」を過ごすための注意点や問題の解決策が書かれています。

要は、自分の置かれた局面に似通った物語から学び、

現実と重ね合わせることによって、事態を打開するヒントを得たり、

危機の回避に役立てようという話なのです。

古今東西の古典やビジネス書にこのような特徴を持つ書物は皆無です。

ましてやスピリチュアル、オカルトの類でもありません。

だからこそ、易経は3千年以上もの間、読み継がれてきました。

貴方も易経の教える、「時」の世界に触れてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

【易経の基礎知識】

 

 

1、易経の歴史

 

2、易経が教える時と変化

 

3、陰陽概念と八卦

 

4、六十四個の時の物語

 

5、時中と時流

 

6、易の三義

 

7、吉凶悔吝(きっきょうかいりん)