易経実践家 飯田吉宏公式ホームページ

陰陽概念と八卦

易経は古代中国の聖人である伏羲(ふっき)によって生み出された、

「陰陽」が始まりとされています。


さらにそれを元として八卦(はっか)が出来上がり、

六十四個の時の物語へと応用・発展していきました。


ここでは、陰陽の概念と八卦について解説します。



・易経のプラットフォームとなる陰陽


易経は、物事を「陰」と「陽」の2つに定義するところからスタートします。

たとえば、裏(陰)と表(陽)、小(陰)と大(陽)、寒い(陰)と暑い(陽)といった分け方です。


基本的な性質は、「陽」が剛健や前進、「陰」が柔和や受容。

発する方が「陽」で、受ける方が「陰」となります。


定義するときは、この性質に則って陰と陽を決めていきます。

以下は代表的な陰陽の例です。



【陰】 地 夜 悪 邪 止 弱 柔 小 月 寒 女 子


【陽】 天 昼 善 正 動 強 剛 大 日 暑 男 親



易経は、「陰」と「陽」を一対とみなし、

互いが相反する性質を持ちながらも最終的には融合して、

物事を発展・成長させるという立場をとっています。


たとえば、男性を「陽」、女性を「陰」とすれば、

男性が発して女性が受け止めることで、新たな生命が生まれます。


どちらかが良い、悪いの二元論ではなく、一元論であることが易経の特徴です。


ちなみに、陰陽の定義は便宜上の話であって、

アクセスの仕方を変えれば、女性が「陽」で、男性が「陰」になることもあります。

仮に会社組織という視点で分けると、

女性の上司は「陽」であり、男性の部下は「陰」です。

陰陽は易経のプラットフォーム。

コンピューターでいえば、OSに相当する最重要の概念となります。



・陰陽から八卦への展開


陰陽から八卦、そして六十四個の物語への過程は、

易経に特有の符号によって表現され、展開していきました。


さきほどお話した陰陽には、それぞれシンボルとなる符号があります。


ここからは、下記の八卦太極図を元に話を進めます。



               【八卦太極図】


図の最下部に「太極(たいきょく)」と書いてありますね。

これは物事が陰と陽に分かれる前の混沌した状態。

すべての「源(みなもと)」と考えてください。


たとえば自然界を1つの太極とみた場合、

陰が「地」で、陽が「天」です。


陰陽には各々符号が付けられており、

陽は一本棒、陰は棒の中央が空いている形になっています。


一説では、前者は男性器、後者は女性器を象ったものとされています。


陰と陽は正反対の性質を持っていますが、

その強弱を一本の符合では表現できないために、

次の段階で本数を増やし、二本一組で四つの符合が出来ました。


しかし、このままではまだ単純だということで、

今度は三本の組み合わせを作り、最終的に八つの符合(八卦)が完成したのです。

                                       

                                        【大韓民国の国旗】

ちなみに現在の大韓民国の国旗にあるマークは、八卦の一部を取り出して作られました。

 

朝鮮半島は古代から中国文化の影響を受けてきたため、今もその名残りが国旗に現れています。

 

八卦には、「乾・兌・離・震・巽・坎・艮・坤」という名前がつけられ、さらに、現実社会へ応用する観点から、「天・沢・火・雷・風・水・山・地」のように、各々を自然の現象に配当して、その性質を意味づけする作業がなされました。

 

たとえば、「乾」の象徴は「天」であり、性質は「剛健」「健やか」「陽気」。

「巽」は「風」で「入る」、「艮」は「山」で「止まる」、といった具合です。

 

易経は、この八卦をさらに二段重ねにして、

八×八、計六十四個の時の物語(六十四卦)を展開し、

この世の中のありとあらゆる事象とその変化の解明に挑戦しているのです。

 

 

 

【易経の基礎知識】

 

 

1、易経の歴史

 

2、易経が教える時と変化

 

3、陰陽概念と八卦

 

4、六十四個の時の物語

 

5、時中と時流

 

6、易の三義

 

7、吉凶悔吝(きっきょうかいりん)